憧れの古民家暮らしと気を付けるべきこととは(その1)
近年、若者や中高年を中心に「古民家」がブームだという。一般的に古民家とは建築後50年経過した建物、と言われており、現代の建物にはない懐かしい風情や農業とも相性が良いことから、自然の中でゆったりと暮らしたりアウトドアを楽しみたい古民家ファンが増えている。何を隠そう筆者も数年前に築150年の古民家を購入して古民家暮らしをしているユーザーのひとり。今ではもう手に入らない趣のある梁や大黒柱、広々とした縁側などまさに古民家暮らしのだいご味を味わえる日常を送っている。
しかしながら、古民家に住む課題もある。防寒対策が整っていないこと、耐震構造や水回りの増改築に費用がかかること、思わぬ場所に想像以上の費用がかかったりするものだ。智恵と時間をかければDIYで修復できるものもあるが、古民家の不動産を購入する際など、可能であれば下見に信頼できる建築関係者を同行させることをお勧めする。その場で改修ポイントを一緒にチェックしてもらい、住むまでにかかるであろう予算を試算してもらうことで思わぬ出費を回避できる。
見落としがちなのはシロアリの被害で、素人では発見しにくい場所がシロアリに浸食されていることがあるので要注意。近年は古民家鑑定士というプロも存在するので、古民家に詳しいホームインスペクターの相談をお勧めする。
